Research

1. コンピュータシミュレーションの研究
様々な複雑現象のコンピュータシミュレーション 法を研究しています。粒子法は独自に開発した新しい方法で、自由表面流れにおいては水しぶきといった複雑な現象まで解析できます。 この計算法に関しては世界でトップを自負しています。さらに、独自に開発した粒子法であるMPS法は、民間会社によって商用コードが開発され、様々な産業で既に実用的に使われています。

粒子法の研究(MPS法は研究室独自の粒子法、世界最先端)
・擬似圧縮性を導入した陽解法の研究
・粒子法の高精度化および安定性の向上に関するの研究
ハミルトン系による粒子法のエネルギー保存アルゴリズムの研究
表面張力と濡れ性の粒子計算モデルの研究
キャビテーションの粒子計算モデルの研究
脱揮の粒子計算モデルの研究
非等方粘性モデルの研究
・粒子法による乱流解析の研究
・粒子法による非ニュートン流体解析の研究
・粒子法による弾塑性解析法の研究
薄肉弾性体およびの粒子法の研究
GPU(Graphics Processing Unit)を用いた粒子法シミュレーションの高速化
・粒子法による大規模並列計算に関する研究(共同研究:東洋大学、名古屋大学)

2. コンピュータシミュレーションの応用
粒子法などを用いたコンピュータシミュレーション技術の応用に関する研究をしています。様々な分野の先端的な課題に挑戦しています。下記は研究室で実施中あるいは最近実施していた研究テーマです。 多くは他組織との共同研究です。

災害のシミュレーション

災害対策は安全・安心にとってきわめて重要です。そこで、災害のシミュレーション技術の研究をおこなっています。特に、東日本大震災を経験して、実地形3次元津波解析に取り組んでいます。

船舶と波との相互作用に関する研究

粒子法を用いて船舶と波との相互作用の研究を行っています。粒子法は、水面の大変形やしぶきを扱うことができるため、船舶甲板への海水打ち込み、スラミング、転覆などの強非線形現象を解析したいと考えています。

樹脂製造プロセスにおける撹拌・混合に関する研究

樹脂製造プロセスでは、高粘性流体を扱う必要があるだけでなく、非ニュートン性や相変化を考慮しなくてはならない場合があります。

複合材料における成形プロセスに関する研究

炭素繊維と樹脂を組み合わせた複合材料の成形プロセスでは、多数の炭素繊維を含む樹脂の流動を現実的な計算時間でシミュレーションする必要があります。

. 物理ベース コンピュータグラフィックスの研究
シミュレーション結果にもとづいたコンピュータグラフィックスにより、現実感のある映像を効率よく制作することができます。これを物理ベースコンピュータグラフィックスと呼んでいます。本研究室では粒子法シミュレーションにおいて世界最先端であり、さらにこれを映像制作に利用する研究をおこなっています。従来の工学的なシミュレーションの研究とは異なる課題にも取り組むことになります。シミュレーション系の学会の映像コンテストではいくつも賞を獲得しています。

・CGのための粒子法アルゴリズムの高速化
・粒子ベースのシミュレーション結果にもとづいた効率的かつ現実感のある描画方法の研究
相変化を伴う熱流動の描画方法の研究
GPU(Graphics Processing Unit)を用いた粒子法シミュレーションベースCGの高速化
バーチャルリアリティ機器を用いた対話式シミュレーションベースCG

. 生体・医療への応用
生体はやわらかい組織で構成されており、大変形の解析に適した粒子法が有利です。また、ノイズを多く含む医用画像をもとにシミュレーションを行う場合、メッシュ生成が不要な粒子法はロバストです。

肺の呼吸による運動のシミュレーション(共同研究:東京大学医学部放射線医学教室

高精度な放射線がん治療では、呼吸による肺およびその近傍の臓器の運動を考慮した、空間精度の高い照射技術が必要です。そこで、粒子法シミュレーションによる物理ベースCG技術を用いて人体内部の動きのシミュレーションを試みています。形状データを患者個人の医用画像から取得し、シミュレーションを実行し、その結果を再び医用画像に戻して表示します。

嚥下のメカニズムに関する研究(共同研究:武蔵野赤十字病院

嚥下は食物や飲料を飲み込む動作です。最近、高齢者が誤嚥により肺炎を起こすケースが多く、嚥下をシミュレーションできるようにすることで、誤嚥のメカニズムを推測したり、これを防止する方法を検討できるようなると考えられます。

めまいに関する研究

耳の奥にある三半規管の中のリンパ液の流動のシミュレーションをおこなっています。耳石によって流動がどのように影響されるかを解析し、めまいが起きる原因を探っています。